スピリチュアル・ケア・ワーカー倫理綱領

制 定:平成21年5月19日

 本協会はスピリチュアル・ケア・ワーカーがその専門的業務に従事するに当たって遵守すべき道義的事項に関する倫理綱領を定める。

 前文
   スピリチュアル・ケア・ワーカーは基本的人権を尊重し、専門家としての知識と技能を人々の福祉の増進のために用いるように努めるものである。そのためスピリチュアル・ケア・ワーカーは常に自らの専門的な専門的業務が人々の生活に重大な影響を与えるものであるという社会的責任を自覚しておく必要がある。したがって自らの心身を健全に保つように努め、社会人としての道義的責任をもつとともに、以下の綱領を遵守する義務を負うものである。

<責任>
第1条 スピリチュアル・ケア・ワーカーは自らの専門的業務の及ぼす結果に責任を持つこと。その業務の遂行に際しては、対象者の人権を第一義と心得、個人的、組織的、財政的、政治的目的のために行ってはならない。また、強制してはならない。

<技能>

第2条 スピリチュアル・ケア・ワーカーは訓練と経験によって的確と認められた技能によって対象者に援助・介入を行うものである。そのためつねにその知識と技能を研鑽し、高度の技術水準を保つように努めること。一方、自らの能力と技能の限界についても十分にわきまえておかなくてはならない。
<秘密保持>
第3条 専門的業務従事中に知り得た事項に関しては、専門家としての判断のもとに必要と認めた以外の内容を他に漏らしてはならない。また、事例や研究の公表に際して特定個人の資料を用いる場合には、対象者の秘密を保護する責任をもたなくてはならない。

<査定技法>

第4条 スピリチュアル・ケア・ワーカーは対象者の人権に留意し、査定を強制してはならない。また、その技法をみだりに使用しないこと。査定結果が誤用・悪用されないように配慮を怠ってはならない。

<援助・介入技法>

第5条 専門的業務は自らの専門的能力の範囲内でこれを行い、つねに対象者が最善の専門的援助を受けられるように努める必要がある。
   スピリチュアル・ケア・ワーカーは自らの影響力や私的欲求をつねに自覚し、対象者の信頼感や依存心を不当に利用しないように留意すること。その専門的業務は職業的関係のなかでのみこれを行い、対象者又は関係者との間に私的関係を持たないこと。
<専門職との関係>
第6条 他のスピリチュアル・ケア・ワーカー及び専門職の権利と技術を尊重し、相互の連携に配慮するとともに、その業務遂行に支障を及ぼさないように心掛けること。
<インフォームド・コンセント>
第7条 スピリチュアル・ケア・ワーカーは業務の遂行に当たっては、対象者の自己決定権を尊重するとともに、業務の透明性を確保するよう努めなければならない。

<公開>

第8条 公衆に対して専門的知識や意見を公開する場合には、公開者の権威や公開内容について誇張がないようにし、公正を期すること。特に商業的な宣伝や広告の場合には、その社会的影響について責任がもてるものであること。

<倫理の遵守>

第9条 スピリチュアル・ケア・ワーカーは本倫理綱領を十分に理解し、違反することがないように相互の間でつねに注意しなければならない。